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2011年10月29日土曜日

財務・会計(2)(中小企業診断士の財務諸表の見方)

(1)中小企業診断士が主に見るポイント
・利益
・キャッシュ


(2)ストックとフローの概念
・ストック:ある時点の企業の財産の状況や状態のこと(B/Sで表される)
・フロー:ある一定期間において企業が稼いだ利益やキャッシュのこと(P/Lで表される)


(3)利益の状況の見方
・P/L:当期利益 ⇒ 一会計期間に得られた利益(フロー)
・B/S:繰越利益剰余金 ⇒ 創業からB/Sの日付の日までにその会社が稼いだ利益(ストック)

P/Lの損益計算書=B/S本年の繰越利益剰余金-B/S前年の繰越利益剰余金


(4)キャッシュの状況
キャッシュはB/Sの「現金等」の欄に表示される。
当座預金や換金性が高くて、リスクの小さい短期投資も含まれる。

P/Lにはキャッシュの記載はない。P/Lは利益を示す表だから。
キャッシュを示すのは、キャッシュフロー計算書。

B/Sは一会計期間でどれだけキャッシュを稼いだかを直接表していない。
そこで2期分のB/Sを用意し、「現金等」の差額を計算することにより、
キャッシュをいくら稼いだかを知る。

(5)利益とキャッシュ
利益:販売から得られた収益
キャッシュ:現金として回収できた金額

売り上げはあるが、売り上げ収入(現金の回収)が遅れて発生する。
仕入れや人件費、諸経費の支払が先行する。
利益はあるが、キャッシュは入ってこない、ということよくある。
この状態が続くと黒字倒産ということになる。
資金繰りが間に合わず、倒産してしまう

(6)キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書の種類は以下の3つ。
(1)営業活動によるキャッシュフロー
(2)投資活動によるキャッシュフロー
(3)財務活動によるキャッシュフロー

たとえば、売上げが増えて受取手形・売掛金が大きく増えているが、
支払手形・買掛金の金額が伸びていないという場合。
仕入れの分を先に支払っているが、売上げの現金回収が進んでいないことにより、
営業活動のキャッシュフローがマイナスになっている。

主な対策
・入金や支払い条件を変えるように取引先に交渉する
・取扱品目の見直しを図る(収支ズレの原因となっている商品の取扱をやめる)

などの対策が挙げられる

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