- 一般的な流れ
仕入先 仕入1個
⇒⇒⇒
100万円当社 販売1個
⇒⇒⇒
120万円得意先
上記のように、仕入れ値100万円を仕入原価という。
販売した商品の原価(ここでは仕入れ値の100万円)を売上原価という。
売上高から売上原価を控除すると利益額となる。
利益額=売上120万円-売上原価100万円=20万円
期中取引の中心は商品売買に関わる取引(借)仕入 (貸) 現金
当座預金
買掛金
支払手形(借)現金
当座預金
売掛金
受取手形(貸)売上
- 掛取引による売買
掛取引・・・代金は後払い(信用取引)- 売掛金・・・掛で売る。後日代金を受け取れる権利を意味する(流動資産)
- 買掛金・・・掛で買う。後日代金を支払う義務を意味する(流動負債)
仕訳例- 仕入先から商品2,000円を掛で仕入れた
掛仕入により代金の支払義務が生じる。仕入原価は費用として扱う。
(借) 仕入 2,000 (貸) 買掛金 2,000 - 仕入先に買掛金のうち1,400円を小切手で支払った
債務の履行(買掛金の支払)により、買掛金が減少する。
(借) 買掛金 1,4000 (貸) 当座預金 1,4000
1と2をあわせて買掛金勘定を作ると以下のようになる
支払高
1,400掛仕入
2,000残高
600
- 商品を2,500円の掛で売り上げた
掛売上による代金の回収債権が生じる。売上は収益として扱う。
(借) 売掛金 2,500 (貸) 売上 2,500 - 売掛金のうち1,800円を小切手で回収した。
債券の行使(売掛金の回収)により売掛金が減少する
(借) 現金 1,800 (貸) 売掛金 1,800
3と4をあわせて売掛金勘定を作ると以下のようになる。
掛売上高
2,500回収高
1,800残高
700
- 返品・値引
- 返品
品違いや品質不良などで商品を返送すること。
会計処理
商品売買取引が取り消されたことになる。仕入時や売上時の仕訳と貸借が逆の仕訳(反対仕訳)を行う。
仕訳例- 仕入先から掛で仕入れた商品1,000円を品違いのために返品した。
仕入戻し- 仕入時
(借) 仕入 1,000 (貸) 買掛金 1,000
- 返品時
(借) 買掛金 1,000 (貸) 仕入 1,000
- 仕入時
- 顧客へ1,500円で売り上げた商品が品違いにより返品された。
売上戻し
- 売上時
(借) 売掛金 1,500 (貸) 売上 1,500
- 返品時
(借) 売上 1,500 (貸) 売掛金 1,500
- 仕入先から掛で仕入れた商品1,000円を品違いのために返品した。
- 値引
賞品の品不足や品質不足などの理由で、事後的に商品代金の減額を行うこと。
会計処理
値引された金額を仕入ないし売上の減額として処理する。
仕訳例- 仕入先から仕入れた商品1,000円について、品質不良のため100円の値引を受けた
仕入値引- 仕入時
(借) 仕入 1,000 (貸) 買掛金 1,000 - 値引時
(借) 買掛金 100 (貸) 仕入 100
仕入勘定
総仕入高 仕入戻し高 仕入値引高 純仕入高
損益計算書上の表示
仕入=総仕入高-(返品・値引額)=純仕入の金額(黄色の部分) - 仕入時
- 顧客に1,200円で販売した商品について、品質不良のため200円の値引を行った
売上値引- 売上時
(借) 売掛金 1,200 (貸) 売上 1,200 - 値引時
(借) 売上 200 (貸) 売掛金 200
売上勘定
売上戻し高 総売上高 売上値引高 純売上高
損益計算書上の表示
売上高=総売上高-(返品・値引額)=純売上の金額(黄色の部分)
- 売上時
- 仕入先から仕入れた商品1,000円について、品質不良のため100円の値引を受けた
- 返品
- 付随費用(仕入諸掛)
購入手数料や運送料、保険料、関税など。
会計処理
仕入原価(取得原価)=購入代価+仕入諸掛(付随費用)-値引額
仕訳例
仕入先から商品1,000円を掛で仕入れた、当該仕入に伴い、引き取り費用として50円を現金で支払った
(借) 仕入 1,050 (貸) 買掛金 1,000 現金 50
※仕入の金額に付随費用も含める。
2011年12月13日火曜日
財務会計「期中取引(2)」
商品売買(1)
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿